松たか子の『告白』を見ちまっただー。

陰惨なイジメもののある映画っつーのは見たあとに気分がどんよりするんで、見たくないんです。
岩井俊二の『リリィ・シュシュのすべて』も、そんな描写があるっぽいんで見てないし(蒼井優は好きなんだけどw)。

松たか子の『告白』も(正確には中島哲也の『告白』か…でも俺にとっては松たか子の作品w)そんなシーンがあるんで「うぁ、嫌だなぁ」と思って見ないでいたんですが…ある日帰ってきてふと点けたWOWOWで放送していたのをチラっと見たら、そのまま最後まで見てしまいました。

CM業界で有名な監督だけあって短い映像の中にメッセージを込めるのがうまいと言うか、そう言う手法の方が自分の持ち味が出せると思ったのか、短いシーンをつなぎ合わせてつくった感じでオムニバス映画を見ているような印象に近かったです。短いからかテンポも良くって思わず最後まで見てしまったと言うか、魅せられたというか…ヨーロッパの映画とかでこんな手法あるなって思った(『トレインスポッティング』とか『ラン・ローラ・ラン』とか)。最終的に1つのストーリーに集約されていく感じのヤツ。最後にバシッと話がまとまるあたりに、中島監督の秀逸さを感じました。
内容自体はハードないじめの描写はあったものの、映像美でごまかされたのか俺の想像の方がひどかったせいか、思っていたほどでは無くどんより具合はそれほどでも無かったです。全体的に暗いトーンの内容と映像(各個『ダークナイト』か『シンシティ』かって感じw)のわりに、見たあとの後味の悪さが無いと言うかスッキリさっぱりしているのが不思議な感覚でした。映像自体に温度感が無いからなのかな。リアリティが無いと言うか、そう言うと批判っぽいネガティブなイメージなんだけど、そうじゃなくて…ストーリーや設定は現実にありうるもんなんだけど、映像世界自体はおとぎ話と言うか『アリス・イン・ワーンダーランド』と同じテンションで見れた感じ? うまく言えないけど、作品のカラーが独特で、面白かったです。

ほかの作品は見たコトないけど(深キョンのやつ見たい)、きっとおもしろいんだろうな。
戦時下のプロパガンダ映像取らせるならこの人はピッタリかもww。